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2004-09-13

ハプニング。

野球を見にボールパークへ足を運ぶ時、それが青空の下でビールを飲む愉しみが目的だったとしても、僕はわくわくする。

試合前の守備練習で外野の間を抜けるボールを追いかける野手の連係した動きと、ボールが矢のように戻ってくるその流れを見るのが好きだ。

試合前のバッティング練習は、選手のポテンシャルを残酷なまでに露呈してしまう。
スタンドにあたりまえのようにボールを放り込む選手、ボテボテのゴロが内野をようやく転がっていく選手...

で、そのボテボテのゴロを打っていた選手が試合になると出合い頭の一発をスタンドに放り込んでしまうのである。

映画を見に行くことと、スポーツを見に行くことの一番の違いは、その作品 (=試合) が駄作か秀作か、スポーツにおいては予測がつかないことである。つまり、9回の裏になったからといって、観客の全てが涙を流すハッピーエンドを迎える保証など、どこにもないのだ。

スポーツに必然的な結果を求めてはいけないし、結果を求めてもつまらないことが多い。
優勝へのマジックナンバーを1にした贔屓のチームを見に4日続けて球場へ足を運んだら4連敗したとか。

今やアメリカのベースボール界の記録を塗り替えようとする選手が、(当時はまだ無名だったのだが) 日生球場で5安打を放ち4割に達し、カメラのフラッシュを浴びていたシーン (最後の一本はバントだった) や、40を過ぎた投手が藤井寺球場でノーヒットノーランを達成した時など、チケットを買った時には想像できなかった気分を味あわせてくれることがある。ただ、その陰には数多くの凡戦が隠れているのだ。

プロ野球界が騒がしい。

日生球場は既に無く、藤井寺球場も然り。40才を過ぎたノーヒットノーランは、やった方とやられた方が合併ということで進んでいる。

断っておくが、それは僕にとってはどうでも良いことである。

ただ、そこにハプニング、というかドラマというか、それを求めてワクワクしながらゲートをくぐることができる、その愉しみだけは奪ってくれるなよ、と思う。

史上最強の打線が予想された通りの大爆発で大勝したところで、面白くもなんともない (思うように勝てない、という皮肉があるのだが)。一方で、合併で球団がなくなることへの悲愴感を漂わせながら行われている試合もまた、見たくない。

たまには仕事を早く切り上げて、試合前のバッティング練習や守備練習から野球を見に行ってみるか、と思うが、果たして、どこへ行くべきだろうか。

雑音のないところでプレーしたいのは選手も同じだろうが、観客も同じなのだ。

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