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2006-04-19

職人2.0。

404 Blog Not Found:専門家破壊も進行中
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50462191.html

職人の世界にも言えると思うのだ。

例えば「カメラマン」でも「デザイナ」でも良いが、例えば商品写真とかを専門にやっているカメラマンの世界はまさに職人の世界ではないだろうか。フリーでも会社でも1人の親方がいてせいぜい数人のアシスタントがいるような形態。
こういったモデルの場合、組織を大きくして管理ポストができてっていうのは考えにくくて、ステップアップのためには独立するか跡を継ぐ方法しか考えにくい。

ここでいう専門家は、(もう手垢だらけなのにまだあえて使うが)、「専門家1.0」のことである。すでに専門家として地位が確立した者の薫陶を受け、すでに地位が確立した業界で業績を積み上げ、すでに地位を確立した者からの評価を上げ、ついには地位の確立された出版社から本を出し....という。梅田氏の言葉を借りれば「こちら側での声価(reputation)向上プロセス」が実を結ぶには、かつてないほど手間暇もかかるようになった。

「カメラマン」にしても「デザイナ」にしても、(少なくとも日本国内を対象とした「こちら側」をターゲットにしている限り)産業としてのパイは既に決まってしまっているのだ。「5年で倍」なんてことはあり得ない。しかも既に声価を得た人は引退しない。スポーツの世界でない限りは年齢が上がって行っても引退する必要がないからだ(むしろ年齢を重ねることで進化して行くことが多い)。
そうすると、必然的に声価を得た1部の人(ベテラン=職人1.0)と、若いアシスタント(「若い」のはコストが安いからだ)が業界で食って行くことができ(2極化)、それ以外の中間層は自分で独立しない限りはステップアップできないという構造になる。

カメラマンの場合、学校を出てスタジオにアシスタントとして入り(すでに、「誰かが独立した」とか「業界を離れた」とかで「空き」がないと困難らしい)、経験を積んだところで、所得の壁がやってくる(コストの安い若い人材との競争にさらされ、所得は上がりにくくなる)。で、独立。それでも独立して成功できる人は一部だろう。産業としてのパイは既に決まってしまっているし「それで食える人」は辞めないのだから。

ところが、この「こちら側の声価向上プロセス」が、今「あちら側の声価向上プロセス」の挑戦を受けているのだ。そこでは現実世界における努力ではなく、Webの世界における評判が、その人の価値判断に用いられる。「どうせ仮想現実の絵空事」と思うなかれ。少なくとも執筆やプログラミングといった、成果そのものをオンラインにできる分野では、そこでの声価は現実の能力に直結している。一年前は青二才だった駆け出しが、今や業界をリードする第一人者になるなどということがざらにあるのだ。

これは、職人の世界にも言えると思うのだ。
「ものを書く」という行為においては「あちら側」でいきなり地位があがってしまう人たちが出てきた。blogによって。カメラマンでもデザイナでも、例えば芸大とかを出ていきなり「あちら側」でデビューを果たし、大きな声価を得てしまう人が出てくるかもしれない。キャンバスは要らないし、プリントもいらない。それは「デジタル」の世界だけで成り立ってしまうからだ。コンピュータによって、映像、音楽、グラフィック、写真といったものはとても簡単に扱えるようになった。もちろんアマチュアとプロの間には(一般的には)大きな差があることは確かだろう。これまでは表現・発表の場はプロにしか与えられなかったが、現在は違う。

職人の世界にも「あちら側」からの挑戦がはじまるだろう(というか、もうはじまっているのではないか)。

Junnama, President 0.1β(^^;

# 写真の専門学校(夜間)に通いながらウチで働いている若いスタッフと話し
# ていて思ったこと。
# 職人2.0ってのもありじゃないか? キミにはWebという武器があるのだから。


# 4月20日追記

ロングテールの先にある「自己解決しました」
http://blog.y-iweb.com/archives/000310.html

ロングテールのグラフで表示されるのは、最低でも「1対1」以上の取引だけである。「取引」にならない、つまり自分で食べる野菜を自分で作ってしまうとか、自分で聞きたい曲を自分で作ってしまうとか、自社のホームページを自分で作ってしまうとか、そういう「0の取引」=「自己解決」は表示されない。

「産業としてのパイは既に決まっている」どころか、縮小しているという見方もある。そして、「自分で作ってしまう」人の中から「職人2.0」がうまれてきて「職人1.0」にとって大きな脅威となるのかもしれない。

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